平成14年度宮城県献血推進協議会について

標記会議の議事録が宮城県のページに公開されています(平成14年度宮城県献血推進協議会議事録(オリジナル) / 平成14年度宮城県献血推進協議会議事録(献血‐みやぎ的整形版))。これについて思ったところを述べてみます。

議事

平成13年度実績(石川幹事の発言)

要約するとこんなところか――

献血者が増加したということで、まずはめでたい。問題は血小板の自給率か。移動採血車(献血バス)では成分は血漿しかできないらしいので、ルームでの採血に力を入れることになるだろう。

ひとつ気になったのだが、再来者の割合もさることながら、献血を一度だけしてその後していないという人がどれだけ居るかという調査はなされていないのだろうか。ちょっと面倒かも知れないが、調べてみる価値はあると思う。その理由もわかれば収穫であろう。

平成14年度の献血推進計画(星野幹事の発言)

また要約すると――

おそらくは国からの割り当てを元にしているのであろうが、なんかすごい目標である。前の要約では成分献血者の増加は3700人だったが、今度はその倍以上の増加を目標としているのである。ますます、献血ルームでの採血に力を入れる必要があるだろう。

事業計画についてはどうだろうか。とりあえず青年赤十字奉仕団の名前が出ていないところが気になったが、計画に組み入れる性質のものではないのかも知れない。

ところでHertyちゃんって何? という声もあるかも知れない。興味のある方は、このページに大きな画像があるのでご覧ください→若林区 献血にご協力ください

平成14年度献血推進状況について(石川幹事の発言)

平成14年度の4月〜7月の状況について報告があった。例によって要約すると――

献血ルームで400mLが伸び悩んでいるとのことだが、別の論評(不振の打開に向けて)にも書いたとおり土日の一番町でも全血を受けつけたらどうかと思う。もちろん成分も軽視できないのはわかるが、やはりその論評に書いたとおり仙台駅北口の全血専門をやめて成分も受け入れれば少しは伸びるのではないか。他のルームと違って成分の設備がないところでやるというのは大変かも知れないが。

人の流れの問題もあるかも知れないが、たとえば仙台駅北口・一番町・藤崎の各ルームでひととおり献血すると記念品がもらえるとかいったスタンプラリーを実施するという手もあるだろう。(参考:献血ルームのご案内)

質疑応答(大井委員の質問とその答え)

大井委員

(略)

ひとつお伺いしたいのは、いろんな戦略といいますか、広報活動にしろ、あるいは事業所の開拓にしろ努力されて、ひとつ、ひとつ実っていると思うんですが、献血をされる方々の生の声というか、何か採血の場合にトラブルまででなくても、何か要望事項とか、あるいは問題点とか、そういうものを吸い上げるというご努力は、今までなさっていて、あるいは問題があって、それを改善して良くなったというような成果があったかどうかお伺いしたいのですが。

色々、医療現場にしても、実際受けられる方々の声が、最近非常に強くなってきています。そういう意味で、献血の場においても、何かあるのかと思うんですね。

その辺いかがでしょうか。

石川幹事

アンケート調査等の大掛かりなことは、まだ、やったことはないんですが、それぞれのルームで、献血者と採血担当者における献血時間の間のコミュニケーションでも十分につかめるもので、そういったものを連絡会議等で説明され、状況を把握できるようになっております。それで、去年から、広報誌を発行しております。その季刊誌の中で、献血した人の感想、あるいはグループの紹介等で、皆さんにお知らせするというようなことを行っております。

大井委員するどーい。石川幹事あまーい。このへんの発想がお役所的というかなんというか、いや日赤は役所ではないが(石川幹事は宮城県血液センター副所長)。グッドマンの法則をひきあいに出すまでもなく、何か不満などがあってもその場では言わない人というのは多いものである。予算の都合もあるとは思うが、献血者ひとりひとりにアンケートハガキ渡して後からでも気づいたことをルームやセンターに伝えることができるような環境を整えるべきだと思う……とか書こうと思ったら、アンケート形式ではないにしろ今はそうしたハガキを用意して献血者に渡しているようなので、これは評価できる。

また、センターのウェブサイトには掲示板も設置されるようなのでWWWの使える人にはいいかも知れない。

話の続きを引用しよう。

大井委員

ご要望があれば、それを改善すれば、さらによろしくなるんじゃないかなぁーと思います。

佐藤議長

その広報誌には、いいニュースだけではなく、日赤のやり方に対する批判とかも、どんどん載せていかなければならないと思います。

その広報誌というのはたぶん『献血いずみ』のことだと思うが、今のところ日赤のやり方に対する批判らしきものは載っていない。まぁ、本当に不満が存在しないのなら問題ないが。

三塚委員

昨年度の伸びといい、今年度ののびといい、大変心強く思っております。

それで、お聞きしたいんですが、400mLに限っての受付をされたということなんですが、200mLをしたいんだというような苦情はなかったでしょうか。それと、新規に39箇所ほど事業所を開拓されたとおっしゃっていましたが、どんなところで、どんな形で開拓なされたのかお聞かせ下さい。

石川幹事

400mLについてですが、関西の方で先駆けて行っており、京都なんですが4、5年前から実施しており、向こうでは大分色々あったようですが、宮城県の場合、去年の10月からスタートしておりますが、ほとんど苦情がございません。これはやはり県民性というものかも知れません。

向こうでは大分色々あったようですがというのが笑い事ではないがちょっと笑ってしまった。詳しいことは知らないが、京都では献血したくないという声も聞いたことがあるので。ま、京都のことはともかく、県民性などというあいまいな言葉で片付けていいのかな、という気はする。何かと問題になるのは200mLでも受け付けているように見せかけて実は400mLを強くすすめられる(無理強いされる)という場合であって、最初から「ここでは(今回は)400mLだけ受け付けています」と堂々と謳っていれば問題なかろう。

事業所開拓についての返答がなかったようで、こちらも気になる。

続きは要約しよう。

高校生の献血(佐藤委員の発言)

例によって要約しよう。

これに対する舩山委員の返答。

……もうちょっといろいろしゃべっていらっしゃるのだが、どう要約していいかわからない、要点のつかめない発言なので省略。

高校生の献血ほか(星野幹事の発言)

これも要約しよう。

高校生もそうだが、大学生・専門学校生にも期待していいんじゃないかと思う。400mLやってもらえるかも知れないし。

小中学生への啓発というのは独創的でいいかも知れない。

検討会や研修会は実施されたのだろうか。外部からでは様子がわからないのが残念だが、次回の推進会議でとりあげられることを期待しよう。

表彰者の選考結果(星野幹事の発言)

「Heartyちゃんの北海道研修の旅」の抽選結果(手代木班長(事務局)の発言)

こういった研修というのは、もともと熊本県でやっていたのを参考にしたらしい。お金もかけているだろうし、何かレポートなどが欲しいところ。

成分献血の必要量について(手代木班長(事務局)の発言)

例によって要約しよう。

少なくとも献血ルームの採血装置にはアミカスがあるから、それを使えば血小板はけっこう早く処理できそうなものだが……片腕を希望するドナーも多いのだろうか。あと、血小板献血はクエン酸反応(クエン酸中毒)が出やすいのも一因ではないだろうか。そのあたりの説明と同意(インフォームドコンセント)をすすめるというのは考慮されているだろうか。

あと回数の制限だが、これは厚生労働省に働きかけて基準の見なおしをはかるべきではないかと思う。

いっぽうその方策として挙げられていたのが――

献血者にはダイレクトメールを送るとか、そういった方策がとられるものと思う。『献血いずみ』を送るというのもいいかもしれない。


まだ議事は少々残っているが、コメントはこれくらいにしておこうと思う。今年もそろそろ会議が行われたと思うが、どんなだったろうか。



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