平成15年度宮城県献血推進協議会について

標記会議の議事録が宮城県のページに公開されています(平成15年度宮城県献血推進協議会議事録(PDF版)(オリジナル) / 平成15年度宮城県献血推進協議会議事録(献血‐みやぎ HTML版))。これについて思ったところを述べてみます。

議事

前置き(舩山委員の発言)

舩山委員(血液センター所長)

只今、紹介いただきました舩山でございます。冒頭からではございますが、ご報告並びにお詫びということでご挨拶させていただきます。

この資料の最後に「血液新法」というものがございますが、特に国民の採血に関することが重視され、「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律」が去年の7月31日に発令されまして、本年の7月30日からほぼ完全に実施する態勢になっているはずですが、この8ページにわたるりっぱな法律でございますけれども、7ページの39条からなっておりますが、更に突っ込んでそこに付則が全会一致の国会その他から念押しをされている状況でございます。そのような中、血液事業を委託されております血液センターとしましては、日々努力しているわけでございますが、今年の5月に血液製剤のB型のご注文に中身がA型の物をお届けをするというラベルの張り違い事故を起こしまして、幸いに輸血の現場において使用前にクロスマッチをしておりますので、間違った血液が輸血されるという医療事故には至りませんでした。製造業、販売業といたしまして表示違反を、きわめて初歩的なラベル張り違いを起こしました。既に報道等でご存知だとは思いますが、この場をお借りし、血液センターを代表して謝罪いたします。

この事故については某ルートからちらっと聞いたことはあったのだが、関東のメディアにはいまひとつ出てこなかったようだ。気をつけてもらいたいものではあるが、さすがに現場でも検査するんだなぁと感心。もちろん本来は“製剤の血液型が正しいかどうか”のクロスマッチではなく“患者の血液型が本当にその型なのか”をチェックするためのクロスマッチなのだろうが、例えばB型の血液を800mL輸血するときにB型の400mLパックを2つ用意するだろうが、1パック目でクロスマッチOKなら2パック目まではしないのでは、と思った。(するのかな?)

でも献血するときに血液型を口頭で質問されて答えるけど、仙台ではやってなかったかな? それでも貼り間違えるとしたら問題だが。間違えないような手順というのはないだろうか。製剤が供給される前に検体が検査されるはずだが、そのとき血液型とラベルの整合性はチェックされないのだろうか。

(追記 2003-11-08) 事情をご存知の方よりコメントいただきました。まずクロスマッチは輸血される製剤が複数であっても毎回行われるそうです。また、検体に貼ってあったラベルは正しいものだったのですが、血液バッグ本体に貼ってあったものが違っていたとのことです。以後はこのような間違いが起こらないよう、一人の担当者が並行して複数の献血者の採血について操作することをやめているとのことです。

平成14年度献血推進実績(小野崎幹事の発言)

献血の種類とそれぞれの人数

発言を要約すると――

200mL献血者が減った分を補って余りある400mLの増加は喜ばしい。ただ、400・200・成分でそれぞれ具体的に何人だったのかわからない。また、目標に対する達成率もわからない。去年の議事録(の論評・要約)と突き合わせてみよう。

つまりこういうことか。

種類 H.14 目標人数計(A) 増加目標(B) H.13 実績人数計(C)=(A)-(B) H.14 増加実績(D) H.14 実績人数計(E)=(C)+(D)
200mL 34957 2557 32400 -1790 30610
400mL 53268 668 52600 2126 54726
成分 37975 8615 29360 1240 30600

去年の議事録への論評でも危惧したとおり、やはり成分献血者の目標は高すぎたようだ。それでも前年にくらべて伸びているだけましかもしれない。

年齢別・性別・職業別献血者数

これも要約すると――

400mLは、特に女性だとやりたくてもできない人も多いし、200に女性が多いのはそれなりにうなずける。成分献血のシェアは若い人が多いらしいが、年齢別の動きをみると減少傾向にあるらしいので学生あたりをターゲットにした拡大策を講じる必要があるかと思う。

職業別の傾向は情報が少なすぎてコメントしにくい。

高等学校の献血状況

これも要約すると――

11.47%というのは高いのか低いのか。埼玉のどこぞの高校みたいに強制的に献血させるのでなければそれくらいの数字が普通なのかな。

高校以外の学校(高専・大学・各種学校)の数字も知りたいところである。

施設別の献血状況など

これも要約すると――

献血ルームでの人数の減少は、こう言ってはなんだが誤差の範囲という気もする。増えていないという意味では問題かも知れないが。

初回献血者が500人以上居たというのはまずまず良かったのではないだろうか。いっぽう、定年とか各種感染症陽転などで献血できなくなった人の数もちょっと気になるところではある。

供給状況

次に5ページでございますが、供給状況についてでございます。上段の右のグラフが県内の輸血用血液の供給率を示してございます。県内で献血された血液は輸血用血液製剤として検査・製造し県内の医療機関に供給してございますが、14年度におきましては、このグラフのとおり各製剤の供給率は伸びております。供給単位数の多い血小板製剤については、昨年は約10%が県内で自給できず、県外からの受け入れにより医療機関へ供給しておりましたが、14年度は96%を賄うことができております。

要約が難しいというかするほどでもないので引用にした。完全自給には至らなかったとはいえ、血小板製剤の供給率が上がったというのは喜ばしい。ルームでの血小板推進が奏効したようである。この際というかさらに、血小板採血の時間短縮のためにアミカスを増発してはどうか。(金かかるけど)

都道府県別の献血状況との比較

要約というほどでもないが――

都道府県別の順位が上がったそうだが、そういうのはあまり意味ないのではないかと思う。まあ、目安にはなるかもしれないが、自給率や献血率の目標とか、そういった数字に対する達成率のほうが重要かと思う。

平成15年度献血推進計画(星野幹事の発言)

必要献血者数

要約する前に引用しておく。

星野幹事

それでは「平成15年度の献血推進計画」につきまして、ご説明申し上げます。

同じ資料の8ページをお開き願います。始めに平成15年度の必要献血者数、それから次に、事業計画の概要について説明させていただきます。最初に必要献血者数についてでございますが、これは、1の「輸血用血液製剤の需要予測数」と2の「血漿分画製剤原料血漿確保目標量」から算定をしております。平成15年度の医療機関における輸血用血液製剤の推測使用量を過去3年間の供給実績及び平成14年度の使用状況を勘案して推測いたしますと、表1にございます「平成15年度使用予定数」の欄に記載がございますように331,074単位となります。また、国から示された平成15年度の原料血漿確保目標量は、平成14年度と同量の20,005リットルでございます。このことから、次ページにございますように平成15年度の必要献血者数を122,650人、14年度と比較いたしますと3,550人の減、献血量は41,406リットル、同じく14年度と比べまして2,082リットルの減を確保することといたしたところです。なお、必要献血者数が平成14年度より3,550人減少しておりますけれども、これは、輸血用血液製剤の需要予測数が平成14年度より少なくなったこと、それから400mL献血と成分献血の構成比を上げたことで、必要献血量が賄えるものと考えてございます。また、必要献血者数を固定採血施設(献血ルーム)に65,710人、移動採血施設(献血バス)に56,940人と配分をいたしました。9ページの4のところにございます。そして、それぞれ血液センターさんと各市町村の方々が確保に当ることといたしております。

で、これを要約すると――

……ってことだが、マジっすか!? 固定採血施設(献血ルーム)に6万5710人って、去年の実績が献血ルームでは52,328名ってことだから石巻あたりに新しい献血ルームでも作らないととても達成できないような気がするんですが。(施設別の献血状況要約参照)

……というか、14年度と比較いたしますと3,550人の減ということは去年より少なくなっているはずだが、数え方が違うのか? いずれにせよ、やけにわかりにくい議事録である。

事業計画の概要

要約すると――

まとめてコメントすると――各種会議や研修会って去年の議事録にもあったようだが実施されたのだろうか? / 血漿分画製剤工場の見学でどうして400mLの推進になるのかよくわからない。 / Heartyちゃんよりも新しいマスコットのほうがかわいいし人気も出ると思うんだがなぁ。 / 高校や事業所のほかに大学や専門学校はどうだと何回も言ってるのだが。 / 「献血‐みやぎ」の功績ってまだまだですかね。

……というか、内容的には去年とほとんど同じらしい(平成14年度の献血推進計画の要約)。

平成15年度献血推進状況(菊地課長の発言)

献血者数

4月から7月までの実績が出ているというので要約しよう

献血ルームでの減少が気になるところ。何かこう、来てもらうための方策ってないものかな。

献血ルームならではの処遇品というのはないだろうか。例えば映画館や美術館と組んで割引券などを提供するとか。つまり「献血した後は映画(や美術館)に」といった、一種の“休日の過ごし方”を提案してみるというのも手ではないかと思う(美術館はルームからちょっと遠いかも知れないが)。まぁ、こういうモノやらサービスやらに頼るやり方には批判もあろうが、きっかけにでもなれば良いのではないか。

割引券に換金性があると法律に引っ掛かるというなら、“券は献血手帳と同時に提示しないと無効”などという制限を設ければ済むだろう。

続きは引用しておこう。

次に17ページに4月から7月までの献血率を示してみました。4月から7月までということで、献血率としては低く、平成14年度の住民基本台帳人口に基づき累積の数をこの人口の数で割っているものですから、献血率は低い状況になっておりますけれども、順位といたしましては昨年度よりも1位あがっており、宮城が21位という状況になっております。7月は少し献血バスが少なくなったという背景でございますけれども、宮城北部連続地震に伴って献血バスは11台減少をせざるを得ない状況になりましたけれども、皆様のご協力によって、その分を他の地区で献血にご協力いただけるようになりました。その配車に伴って実は青葉区さんのご協力もありまして、佐々重ビル前の街頭献血、これは13年ぶりなんですけれども、8月の2日と3日、街頭献血を実施することができました。8月の2日、3日とも受け付け数は86名の方に受付させていただきまして、2日は70人の方、3日は72人の方に献血にご協力をいただいております。この佐々重ビル前の街頭献血につきましては、再度青葉区の方々にご協力いただきまして、来月の9月15日と28日に、新たに配車をさせていただけるということが昨日決まりまして、献血バスにつきましては、より一層街頭によっての献血で強化を図りたいと思っております。それから、献血ルームでの献血が減少しているわけなのですが、これにつきましては、15年度の計画の中で含まれておりました雇用促進に伴う広報要員の方のご協力を得て、市内の事業所等に広報活動をしていただき献血ルームの強化を図って行きたいというふうに思っております。以上でございます。

最近とある掲示板で知ったのだが、ある高校の部活動で先生が「献血の呼び込みやるぞ!」とか言って街頭で呼び掛けたらずいぶん人が集まったとかいう話※1があった。こう言ってはなんだが、やっぱり若いコが呼び込みやってると効果大きいんじゃないかな。血液センターないし青年赤十字奉仕団主導で高校生あたりのボランティアを募集してやってみるというのはどうだろう。いやもちろん奉仕団自体でも呼び込みやっているらしいけど。(※1 常葉学園橘高校支部 > アルバム4献血ボランティア)

ルームに関してはとりあえず地道な広報活動をやるしかないかも。

宮城県献血推進協議会会長表彰者選考結果について(手代木班長の発言)

省略。

「Heartyちゃんの北海道研修キャンペーン」について(手代木班長の発言)

これも省略。血漿分画センターはちょっと行ってみたいけど。

「Heartyちゃん広報事業」について(手代木班長の発言)

次に「Heartyちゃん広報事業」についてでございますが、23ページをごらんいただきたいと思います。ここに記載しておりますとおり、今後、少子高齢化の進む中で、今後特に若年層の献血者数の低下が、大変心配されているところでございます。将来の献血を担う小学生、中学生に対しまして、今から献血への認識を持っていただきたいということで、平成13年度からテレビスポット放送をしております。内容はここに書いてありますように、宮城県の献血キャラクターであります「Heartyちゃん」のアニメーションを動かして、15秒のテレビスポットとして放送して、目と耳から献血意識を啓発しようというものでございます。(略)これが夏用でございまして、放送は宮城テレビで7月22日から8月21日まで放送した分でございます。次に、冬用というのがございまして、来年の1月4日から2月29日まで放送予定でございます。それでは、冬用の方をご覧いただきたいと思います。いかがでしたでしょうか。昨年度は非常に高い視聴率で好評でありました。今年度も高い視聴率を期待しているところでございます。(略)

だから新しいほうのマスコットで広報しようよー。Heartyちゃんの絵描いた人には悪いけどさ。まぁ、それなりに効果はあったようだし、あまり文句言うのもなんだが。

各種意見

佐藤議長

今日のテーマはこれで一応終わりますが、これから皆さんからこういうチャンスは有りませんので、皆さんから献血についてのご意見なり、こういう事業をやったらどうかとか、あるいは考えておられることを、皆さんの立場でこれからおっしゃっていただきたいと思うんですが。

土屋先生の方から回りますから、ご自由に考えてることをおっしゃってください。

さあ、ここからが面白い(?)ぞ。

土屋委員

私の立場は、病院で使わせていただいている立場なので、とにかく無駄な使い方をしないこと、それを心がけて徹底して行こうというふうに考えております。以上です。

いや、それだけじゃ困るんですよ。困るというのもなんですが、血液事業を推進する会議ですから、推進するための材料を提供していただきたい。そしてそれができる立場なはずなんですよ。

太田委員

うちのほうで、小さい町なのですが、協議会の中でやはり若い人たちにということで、高校の校長が入っておりますので、いろいろなさっていただいて、年に数度、イベントなり、役場の大きな行事を含めた時に献血する。それからサマーフェスティバルとかの夏祭り、秋祭りに合わせてやらせていただいておりますが、やはり不特定多数の方がみえられるときに献血バスがあるということは、していただける方、していただけない方を含めて、大きなPRとなりますから、そういう行事に是非積極的に参加をいたしたいと思っております。

御意。

三塚委員

もっぱら、啓発活動の方でご協力申し上げております。それで、今年も薬と健康の週間等で献血とかダメゼッタイ(薬物乱用防止)とか薬の正しい使い方、合わせて会場に見えた方々に啓発活動させていただくのですが、できればいろんな献血のパネル等を貸していただければ、それをどんどん掲示していきたいと思います。もうひとつお願いがあります。「献血いずみ」No.9の中にも、今年のお相撲さんのポスターがあるんですが、毎年薬局の方にポスターの依頼ということで送っているんですが、あまりポスターが大きすぎると店に貼れないということがでてきたんで、もう少し小さめのものを作っていただけたらということで、来年ご検討いただければと思います。お願いいたします。

ポスターが大きすぎて貼れない、というのはなるほど現実的な話だ。ちなみにあまり大きくない飯島直子ポスターなら我が家のトイレに(略)。

石川委員

私は国保連の立場で委員になってるわけですが、献血については全国的に、マスコミなんかでは足りないという、いわゆる輸入しなければならないような報道がなされているわけでありますけれども、全国的に21位ということですが、各県毎に非常に差があるようで、宮城県の場合はそんなに上昇はしていないけれども、やや上昇傾向にある。やっぱり献血というのは非常に重要な問題であると認識しておるので、もっと県民に積極的にPRをやるべきではないかと思います。さっき太田委員がおっしゃったように各市町村に推進協議会がないというのは、私始めてわかったんですけども、ちょと理解ができなかったわけですよ。そういうことではうまくないんで、各保健所現場もこういう方面にもっともっと力を入れるべきではないかと思います。

推進協議会を設置していない市町村にもそれなりの理由はあるのかも知れないが、とりあえず保健福祉課だけでもなんとか関わってほしいところ。最近掲示板にも書いたが、市町村のウェブサイトに献血の情報が載ってないとなかなかさびしいものがある。

油井委員

仙台市社会学級というのは、小学校を拠点といたしまして生涯学習を行っており、小中学生をもったお母様に情報をお伝えする。そういう意味では小中学生を対象にした、ああいうコマーシャルをだすということは、とても意義があることだと思っております。そういう小さい時からそういう情報を与えることで自然に大きくなってから献血に理解を示すようになると思います。特にお母さんが子供に対して「おおきくなったらね」というところは、あそこは「16歳からね」というように数字をだした方がいいのではないかと思っております。

そのための新しいマスコットなのです!(よね?>宮城県赤十字血液センター様)

大内委員

赤十字奉仕団の大内と申します。我々は献血の推進というのを三大柱のひとつにしていますので、血液センターさんと常時タイアップしまして、献血ルーム並びに今回の街頭献血に対する奉仕活動等をおこなっております。今後とも血液センターさんの要望になるべく沿うように、十二分に体制を整えて献血の奉仕活動をしていきたいと思っております。

去年は奉仕団からはこの会議には出席していなかったようですが、やはり奉仕団抜きでは献血推進は語れないでしょう。

……で、奉仕団としては街頭での奉仕活動だけでなくウェブ上での奉仕活動も期待したいところなのですがいかがでしょうか? たとえば私がやっているような「移動採血車の運行予定」の掲示とか。まぁこの情報はセンターのサイト(2003-10-29現在準備中だそうですが)にも載っていますが、日赤宮城県支部発行の『日赤みやぎ』や自治体のウェブサイトに載っている情報と食い違っていることもままあり、これらを私ひとりが確認するというのも面倒なので奉仕団でやってもらえるとありがたいなーなどと思っている次第です。

伊藤委員

私、心臓外科をやっておりまして、非常に血液のお世話になっているひとりなんですけども、私前から考えておりますのは、献血に関しては非常にお世話になっている医療手術、特に献血を使用している施設は大きな病院で、たぶん10か15位で使われているんですね。そういう病院で何か協力することができないのかということを、いつも考えていることと、それから現実に血液を使って治療を行っている時に、お見舞いにくる何十人の方々に、待ってる間に献血ができるようになったら、そういう方向のことが血液センターとタイアップしながらできたら効率よくできるのではないかと考えております。是非お考えになっていただきたいとお思います。

やっぱり、必要としている人を目の前にするとやる気になるかも知れませんね。100の答え(の67番目の答え)にもちらっと書きましたが、病院に採血施設を設けるわけにはいかんでしょうか。

大久田委員

宮城県の保健所長会の大久田と申します。私の所属が今献血推進協議会が少ないという仙南でございます。少しそれについて答弁させてください。まず、資料の8ページを見ていただきたいのですが、もともと献血推進協議会を置くのは、こうゆうふうに各地区で血液が集まればいいのでないだろうか。この8ページのデータと28ページの無いところのデータを統計的に示していただければ、多分差がないという結論がでると思います。かつては、献血推進協議会というのは各町でございました。現場からいわせてもらいますと、献血してくださる方が大体限られてきます。ここの事業所、あそこの学校というふうに決まってきますので、町が盛んに働きかけて、実質血液は集まっています。大河原町の場合は、県の合同庁舎におきまして、やってくれといって各部屋を回って歩く、私もしました。そんなふうに必ずしも組織だけではなくて、むしろ何処に働きかけるか、献血をしてくれる人たちを見つけて、どこに働きかけるかという方が、より効果が上がるんではないでしょうか。そういう意味で町、あるいは団体と十分相談して、献血車の回し方をしていただけたらと思います。以上でございます。

なるほど。現場の声というのはさすがに現実的ではある。ただ、学校というのは毎年生徒の顔ぶれが変わる場所なので、以前あまり協力者が居なかったという学校でも見きったりせずに粘り強く働きかけてほしいところ。

菅野次長

保健福祉部次長の菅野と申します。県内で必要な血液については県内で賄って行く、という基本的な姿勢を貫きたいと思いますので、県としても広報紙の作成等の広報活動、これについてもう少し様々な工夫をして、やって行きたいと思っております。よろしくお願いします。

広報紙もいいけど、ネットもよろしく。紙はなくしがちだけど、ウェブなら見たいときに検索したりすれば見えるし。

津田課長(山田委員代理)

日本赤十字社宮城県支部の津田と申します。支部といたしましては、赤十字の活動として、災害救護等、原点は赤十字ボランティア精神の普及に努めているところです。そのボランティア精神の普及、献血というボランティア精神と関連付けまして、今後とも進めてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。

こちらこそよろしくお願いします。『日赤みやぎ』の送付の件ではいつもお世話になっています。

木村委員

宮城県経営者協会の木村と申します。先ほど15年度の表彰団体の中に多くの企業さんが入っていましたので、ある意味ではほっとしているんですが、私も経営者協会の前は会社にいたものですから、献血する場合はひとりででて行くということは、なかなかやりにくいというと語弊がありますが、時間とかで行きにくいというか、ある程度人数がまとまった所ですと移動採血車というんですかね、会社の方へきてくれて、そこでぱっとやれて、非常にそういう意味では献血をし易いということで、できれば献血をしたいという気持ちがあっても、なかなかそういうチャンスというか、場に行けないサラリーマンが中には結構いるんではないかという感じを受けまして、そういう意味では、是非移動採血車を地域の事情もあるでしょうけれども効率的に回していただければ、うちの方も回ってくるかなと感じました。もうひとつ素朴な個人的な感じなんですが、私は毎日仙台駅前の所を歩いて事務所にくるんですけれども、あそこに固定採血施設があって、献血の呼びかけをやってる人がいまして、今日は何々型がいくら足りませんと看板みたいなのを出してやってるんですが、多分駅のあの辺を歩いてる地元の人は、時間を見ながら駅に行ったり、あるいは駅から直ぐ会社に行ったりしていると思うんですが、そういう中で果たしてあそこに立ち寄る時間はどのくらいあるのかなという非常に素朴な疑問なんですが、先ほどいただいた資料を見ましたら4ヶ所の中で一番人数が多いのは仙台駅のあそこの献血ルームなんですが、はたしてどういう方があそこで献血されてるのかとデータを見ていていろいろ興味を持ったしだいなんですが、そういう意味では、先ほど佐々重ビル前で献血車でやられているというのは、ある意味では人の多く集まる所を狙ってそういう場を設けるというのは、非常に良いのではないかという感じを受けました。とりとめもない感想みたいになりましたが、以上でございます。

やっぱり、休日にわざわざ献血ルームを“狙って”献血に行くなんてのは少数派なのかも(特に家族が居たりすると)。そういう向きにはやはり職場などに来る移動採血車(献血バス)というのは貴重な機会なのでしょう。

あと、駅前の献血ルームの人が多いのはそこが全血専用のルームだからというのを誰か教えてあげてください。

安部委員

私たち婦人会でございますけれども、年齢が少し高くなっておりまして、69歳で限界でございますので、そこいらへんを考えて参加したいと思いますけれども、18,000人位いるんですけども、他の団体みたいに一度にきていただいて献血をするというチャンスはなかなかないんです。ですから、職場もひとつではございませんで、ばらばらでございますから、どなたか先ほどおっしゃったように地区で健康祭りとか福祉祭りとかでは集まってまいりますので、そういう機会を生かしていただいて、献血車がきていただければ、時間にも余裕があるので、そういう場面を是非作っていただきたいと、このように思うわけでございます。気持ちがあってもチャンスがないとなかなか献血はできないということが、私どもの苦しいところでございます。ただ、かつて報道で、今あるかどうかわかりませんけれども、不埒なものがエイズの検査を目的に献血をするということが報道されてますので、今はそういうことはないとは思いますが、そういうことは絶対許せないことでございますので、そのへんよろしくお願いいたします。

町内会などであらかじめ宣伝しておけば集まりませんか? いやよくわかりませんが。

あと、不埒なものはやっぱりそれなりに居るんじゃないかという気がします。それに、2ちゃんねるなど読んでると、「こいつら問診票ちゃんと読んでないな」と思ってしまうような書き込みもよく見かけます。献血で検査して教えてくれる病気と教えてくれない病気の区別もロクについてない輩が多くて。(参考:『2ちゃんねる』献血関連スレッド)

菅井委員

宮城県の高等学校を代表してきました菅井でございます。昨年委員も各学校に呼びかけて少しずつは出てきてるのかなとは思っておりますが、今回、表彰で古川工業高校が受賞できたということでは、私ほっとしているんですが、それから、聞いてみますと、一時、今エイズの問題のお話がありましたが、そういうことがあってから、学校現場ではちょっと変なプライバシーの問題だということで、それがまだ拭いきれないだろうということもあります。それから、献血をさせた場合にその責任者は誰なんだということが、ひとつでてきてるようです。

(長いので途中でコメントします) プライバシーは重要ですよね。まぁ、強制にならない程度に進めていただければよろしいかと。それから、献血をさせた場合にその責任者は誰なんだということですが、それって日赤の責任において採血するんじゃないんでしょうか? そうじゃないとしたら問題かなと思いますが。

それから、文化祭でやろうという学校、あるいはやってる学校もあるんですが、僕もいた学校でやってきたんですが、なかなか、あのような集まりの時は逆にバスを置く場所がなくなってしまってるということもあるようです。特に文化祭等の場合には、自分の学校の生徒と他の学校の生徒の区別とか、一般人とか、果たして学校側で責任を持てるのかということが一番大きな要因です。バスの日程の調整という点で、やはり4月始めにしてもらいたいというんですが、始めてやる学校というのはなかなか4月始めには予定が立たない、そういう点ではもう少し柔軟な対応を検討していただきたい。もちろん、私もするようにとはいいますが、そういう点があるようでございます。各学校で最近はJRC等を使って、できるだけ生徒には呼びかけるようにはしている。

だから学校で何の責任を追及されるのか知りたい。

日程調整についてはなるほどです。しかし、場所ってそんなに難しいんでしょうか。文化祭当日に運動場すら空いていませんか。駐車場数台分くらい空いていませんか。

なお、僕も献血ルームに行った時にびっくりしたのは、できない時間帯があるということですね。職員の方の食事の時間帯、行ってもできないということで、特に支障ないのかなという感じがします。係りの方が順番で昼食を取るとかというと、お昼ちょっと過ぎ、1時間休憩時間なんですね。そういう時間を無くしていった方が、本当はいいのではないかと感じました。そのへんのご検討をひとつよろしくお願いしたいと思います。私もまた、呼びかけてみたいと思います。よろしくお願いいたします。

これはよく問題になりますね。看護師・受付は交代できても問診医まで複数用意できるほど余裕はないのでどうしても昼休みが必要になってしまう。一番町と藤崎で昼休みの時間をずらせば空白時間はなくなるかもとか思いましたが、「いま昼休みだからあっちでやって」というのもちょっとアレですかね。

鈴木委員

仙台市医師会の鈴木カツ子です。平成15年の7月から血液事業に関する新たな法律が実施されたようでございますけれども、やはりこの事業で一番大切なことは、安全性ということではないかと思っております。この安全性に鑑みますと、本当に血液の事業というのは、ひとつの問題がでて、ひとつ法律を厳しくしてという、なんかイタチの追かけごっこみたいなとこもあるというように感じておりますので、陛下が手術をなさってから、自己血、自家血というものに対する関心も非常に高まってきていると感じてきておりますので、将来のこの自己血、自家血というものは、日本ではどのように発展して行くのか興味あるところと考えております。それから、使う側の立場としましては、輸血をあまりしなくても手術ができる術前、術後の管理、例えば、最近は術前の栄養管理支援チームとかいうものが、各病院にできておりまして、術前の様々な貧血だとか栄養管理とかいうものをきちんとして、なるべく輸血とかをしないで手術にもって行こう、というような取り組みがなされているようでございますので、血液を大切に使うということを含めて、この二点を考えてこの協議会に参加して行きたいと考えております。

うーん、自己血輸血ってそんなに関心低かったんでしょうか? まぁ、関心が高まること自体は歓迎すべきですが。あとは、土屋委員への意見と同じということで。

園部課長(山浦委員代理)

仙台市健康福祉局でございます。二点申し上げたいと思います。ひとつは、昨年、県と市の保健福祉関係部局の幹部の会合を開きまして、その時、宮城県薬務課さんの方から献血についての取り組みを強化しようかというご提案があったわけでございます。こういった検討をしまして、市としても献血を強化したという経過がございます。私も自分の課を見てまして、担当者職員の献血に対する取り組みも以前と比べましてかなり活発化しているというふうに思って見ております。実は数字も上がってきているかなというふうに思っております。もう一点は事業所としての市役所における職員の献血推進についてでございます。これはひとつPRになりますけれども、献血サポーター制度というものを5月から市職員の中で常設いたしました。5月から実施しておりますけれども、まだ現在11名と少のうございますけれども、庁内のメール等を通しまして、協力を申しでる方もでてきている状況がございますので、今後も活発にやって行きたいというふうに思っております。以上です。

仙台市のウェブサイトに献血情報をもうちょっと載せてください。いつどこで街頭献血を受け付けますとか。もちろん職員が献血するのもいいことなんですが。

鈴木委員

多賀城市の鈴木でございます。行政を預かっている立場上、どうしても献血事業につきましては、完全な事業を遂行しなればならないという観点から、市の職員はもちろんでございますけども、工場地帯、自衛隊、それから学校にもお願いすることもございます。それから市の主なイベントがある時は、採血車をお願いしまして、なんとか目的を達成しなくてはならないということで、毎年頑張っておるわけでございますが、お蔭様でこの8ページの表を見させていただきますと、去年も達成することができたなということで、安心はしておるんですけれど、何せ安全で安心して使える血液というものは、やはりこうゆう協議会の中での目的があるわけでございますから、これは高齢化社会になればなるほど、そしてまた、少子化を防ぐ意味においても、大きなひとつの課題として取り組んでいかなければならないと思っておるしだいでございます。

多賀城市はけっこうウェブに情報載せてますね。助かっています(なにが)。これからもよろしくお願いします。

さて、最後に議長の“締め”ですね。長いので分割して引用し、コメントしてみる。

佐藤議長

今、皆さんに一回りしましたけれども、言い足りない人、他に意見を言いたい方はおりませんか。誰もいませんか。

それでは、私が最後になりますけれども、私は54年から推進協議会に入りまして、10年、20年に突入ですけども、年もとったからそうかもしれませんが、献血ということに対する考えが、もっとこういう時代においては、徹底すべきではないかと思います。デモクラシーという社会体制においては、個人も事業も会社も社会に存在するということは、必ず社会から守られたり、助けられたり、社会から恩恵をこうむっている。本来は個人も会社も事業も存在する以上は、必ず社会に恩返しというか、社会のためにやるのが普通です。これは特別な貢献というのではなく、デモクラシーのこういう時代においては、社会に報いるということであると思うんです。

むきになって反論するほどでもないかもしれないが、やるのが普通という表現はちょっと引っかかる。確かに“助け助けられ”という関係もあるとは思うが……まぁ、これは自分が、あるいは自分の会社が貢献することについての発言と受け止めておきたい(無理があるか?)。

デモクラシーの時代になって50年たったけれども、なかなか100年たたないと、本当のデモクラシーの世の中にならないといわれてますけども、最近は、やっぱり地震があったりすると、方々から奉仕の人が集まってくる。それと同じように社会のために、そういう災害者のためにやるのは当然だという考え方を、これから持つようにした方が良いんではないか、そのために県庁の方でも、さっきやったテレビの広報、あるいは北海道へ研修することも、これは宮城県庁としては初めてだ、この10ページのところに、県別の献血率がでてまして、去年から全国平均よりも上になった。今から15年ほど前は宮城県の献血率は40番目とか30番目であったのです。そういう時代があったのですが、ようやく県民に献血のことが少し徹底してここまできたということ。

阪神大震災の直後も献血する人が多かったけれど、そういう特別な時以外、つまり災害者のためにという場合以外でも普段から献血することが大切ということも訴えていただければ、と思う。もちろんそのためのテレビ広報などではあろうと思う。

それから、このページでは熊本県が4番目になっていましたけども、過去20年以上、熊本県はトップの献血率であった。これは熊本では良い政策をしているはずだということで調べてもらって、それで北海道へ行く研修も、これは熊本のやつを宮城県が気を入れて始めたのでございます。今は熊本はどうやっているかはわかりませんが、成人式の時の合言葉は「君は献血をしたか」というのが合言葉でした。そのように熊本は県全体がそうゆう空気だったのですね。それで、献血のスローガンは助け合い、励ましあい、心ざし高くというそれがひとつのスローガンで、こういうことも非常に良いことだと思います。献血に対しては、今はいろんな細部にわたって事業もやるし、それから薬務課や血液センターが、非常に良く動いていただくので、ここまできましたけれども、さらにこれから、全国で10位まで上がるように、これからひとつ頑張っていただきたいと思います。

前にも書いたが、献血は順位を上げるためにやるものではないと思う。宮城県で必要な血液は宮城県で自給できるようにして、さらに余裕があれば他県にまわせるようになればそれはもちろんいいことだし、そうなってほしいと思う。しかし順位はあくまでその結果であり、目標とは違うのではないか。もちろんそういった結果を出した県(熊本など)のやり方は参考になるかも知れないし、参考にすべきだとは思う。

ついでに、熊本の順位が下がった理由も検討してみても良いかも知れない。処遇品の金券等廃止とHTLV-I検査結果通知が効いているんじゃないかと個人的には思うが。前者は熊本が全国にさきがけて導入したものらしいし、後者は最近通知されるようになったが九州に陽性者が多いらしい。

献血はデモクラシーの世の中においては、人としてはなるべく当然の義務だということで、献血は最高の社会に対する、あるいは人々に対する最高な貢献だというふうに考えるようにしたら良いんではないかと思います。そろそろ、もう20年ですから、これで任務は終わりたいと思うんですけども、それから、一番最初に皆さんに申し上げましたけれども、非常に資料としてはいっぱいありますから、もう一回家に帰られましてから、よく読んでいただきまして、事務局の方へご意見いただければありがたいと思っております。私としてはそういう考えでおりますので、よろしくお願いします。

熱心な人を批判するのは気が進まないが、こういう“献血至上主義”みたいな意見はどうもついていけないものがある。献血を軽視するなんてことは立場上もちろん許されないのだろうが、しかし世の中献血以外にも大事なことはたくさんあるわけだし(例えば交通安全とか)、献血だけを重視して他のことを見下すようなことにならなければ良いが……などと余計な心配をしてしまう。まあ、一目散に頑張る人が一人くらい居てもいいのかも知れないが。


最後は引用のほうが多くなってしまったが、今年はこんなところで。宮城の献血がますます進むことを祈る。



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